
コウイカは底を這うように生活するイカで、その習性を理解することが釣果アップの鍵になります。他のイカ類と異なり、砂泥底を好み、あまり上下に激しく動かないため、釣り方もそれに合わせたアプローチが必要です。
別名「スミイカ」と呼ばれる通り、墨が多く身は柔らかな甘みが特徴。食味もよく、春と秋の2シーズンで狙えることから、各地で人気のターゲットとなっています。本記事では、初心者でも実践しやすいコウイカの釣り方と仕掛けについて解説します。
コウイカが釣れる時期と場所
コウイカの釣りシーズンは春と秋の2回あり、それぞれ異なる特徴があります。春は4〜6月の産卵期で、接岸してくる個体が多く比較的釣りやすい時期です。秋は9〜11月頃で、成長した個体が活発にエサを追うようになります。
釣り場は堤防や岸壁などの陸っぱりから船釣りまで幅広く対応できますが、共通して重要なのは砂泥底のポイントであること。コウイカはゴロタ場や岩礁帯よりも、柔らかい底質を好む傾向があります。水深は5〜30m程度の比較的浅い場所が中心になります。

エギングでコウイカを狙う
アオリイカ狙いで使われるエギングタックルは、コウイカにも流用可能です。ただし、アクションには大きな違いがあります。アオリイカのように激しくシャクるのではなく、底をズル引きするようなアプローチが基本になります。
エギング用のタックル構成
ロッドは8〜8.6フィート程度のエギングロッド、リールは2500〜3000番のスピニングリールが扱いやすいでしょう。ラインはPE0.6〜0.8号にリーダー2〜3号を1.5m程度接続します。エギは3〜3.5号のディープタイプ、またはシャロータイプでも着底がわかりやすい重めのものがおすすめです。
エギングの釣り方とコツ
キャストしたら着底を待ち、底から50cm〜1m程度を意識してゆっくり引いてきます。数回軽くシャクってフォールさせるというアクションを繰り返しますが、アオリイカほど派手な動きは必要ありません。むしろステイ(止め)の時間を長めにとることがポイントになります。
アタリは明確なガツンという引きではなく、「重くなった」「何か違和感がある」という程度のことも多いです。違和感を感じたら素早くアワセを入れて針掛かりさせましょう。
スッテ・胴付き仕掛けで数を狙う
スッテという専用の仕掛けを使った釣り方は、コウイカ釣りの定番手法です。堤防でも船でも使える汎用性の高さが魅力で、エギングよりも初心者向きと言えます。
胴付き仕掛けの構造
幹糸に枝糸を2〜4本出し、それぞれにスッテ(イカ専用の擬似餌)を取り付けます。一番下にはオモリをセット。オモリは水深や潮の流れで変わりますが、10〜20号程度が標準的です。枝糸の長さは20〜30cm程度で、絡みにくい硬めのフロロカーボン3〜4号がよいでしょう。
胴付き仕掛けは五目釣りの基本形でもあり、他の魚種釣りにも応用できるため覚えておくと便利です。
スッテ釣りの実践テクニック
仕掛けを底まで落とし、着底したら糸ふけ(たるみ)を取ります。そこから50cmほどゆっくり持ち上げて数秒ステイ、また底に戻すという動作を繰り返します。底をトントンと叩くようなイメージで誘うのがコツです。
コウイカは好奇心が強く、スッテの動きに反応して抱きついてきます。アタリがなくても定期的に仕掛けを回収してチェックすると、知らないうちに掛かっていることもあります。
テンヤ釣りで大型を狙う
テンヤ釣りはエサ(ささみや魚の切り身)を使った釣法で、特に大型のコウイカに効果的です。船釣りで使われることが多いですが、堤防からも可能です。
テンヤ仕掛けの基本
専用のテンヤ(オモリと針が一体になった仕掛け)に、ささみや小魚の切り身を巻き付けて固定します。テンヤの号数は水深や潮の速さで選びますが、5〜15号が一般的。ロッドは先調子の7〜8フィート程度、リールはスピニングでもベイトでも構いません。
テンヤの誘い方
底まで落としたら軽く持ち上げ、再び着底させます。この上下動を繰り返しながら広範囲を探っていきます。エサを使うため、スッテやエギよりも食い込みがよく、サイズも期待できます。ただしエサの準備や交換の手間がかかる点は留意しておきましょう。
釣り方共通の注意点とコツ
どの釣法でも共通して意識すべきことがいくつかあります。まず、コウイカは底にいるため根掛かりのリスクが高いということ。底を攻める以上避けられない部分もありますが、根掛かりを恐れすぎて中層ばかり探っても釣果は望めません。仕掛けのロストは必要経費と考え、しっかり底を取ることが大切です。
アタリとアワセのタイミング
コウイカのアタリは繊細で、竿先にコツコツと出ることもあれば、ただ重くなるだけのこともあります。明確な引き込みを待っていると乗らないことも多いため、少しでも違和感があれば積極的にアワセを入れるスタイルが有効です。
取り込み時の注意
コウイカは取り込み時に大量の墨を吐きます。タモ網やバケツを用意し、できるだけ海面近くで墨を吐かせてから取り込むと被害を最小限にできます。また、釣れたコウイカはすぐにクーラーボックスへ。鮮度が落ちやすいため、適切な保存を心がけましょう。
タックルと道具選びのポイント
コウイカ釣りは専用タックルを揃えなくても、手持ちの道具で始められるのが魅力です。エギングならアオリイカ用のタックルがそのまま使えますし、スッテ釣りなら汎用の堤防竿やライトゲームロッドで十分対応できます。
リールはスピニングが扱いやすく、2500〜3000番クラスが使い勝手がよいでしょう。ラインはPEラインを使うことで底の変化やアタリが取りやすくなります。リーダーは根ズレ対策として必ず入れておきたいところです。
初期投資を抑えたい場合は、まずスッテ仕掛けから始めることをおすすめします。仕掛けが安価で、釣り方もシンプルなため、初心者でも成果を出しやすい釣法です。
まとめ
コウイカの釣りは、底を丁寧に攻めることが最大のポイントです。エギング、スッテ、テンヤとそれぞれに特徴がありますが、どの釣法でも「底を意識すること」「ゆっくり誘うこと」「ステイの時間を大切にすること」は共通しています。
春と秋のシーズンに砂泥底のポイントを狙い、派手なアクションよりも丁寧な探りを心がければ、初心者でも十分に釣果が期待できます。コウイカは食味も非常によく、釣って楽しい食べて美味しいターゲットです。ぜひ本記事を参考に、コウイカ釣りに挑戦してみてください。






