タングステンジグはなぜ人気?メリットと釣れるおすすめジグ特集

メタルジグといえば鉛製のルアーというのがこれまでの常識でした。しかし今、新たなジグの素材として「タングステン」という金属が非常に注目を集めています。とはいえ、現状ではまだまだラインナップが少ないのも事実。そこで本記事ではタングステンジグの特徴とメリットを伝えていきます。また後半では編集部がおすすめするタングステンジグ7選もお届けしますよ。

タングステンジグの特徴は?タングステンって何?

最大の特徴は鉛より比重が重たいジグ

タングステンという金属はレアメタルの一種。鉛と比べると同じ体積では約1.7倍の重さになります。 つまり鉛製のジグ100gと同じ体積でも170gの重さになるということ。逆にいえば、同じ重量のメタルジグであってもタングステン製にすると40%以下の体積で実現が可能になります。実際に同じ重さでも、これだけ小さなシルエットが実現できるのです。

比べるとここまで大きさが違う
比べるとここまで大きさが違う

タングステンジグのメリット(利点)は?

お伝えしたように、タングステン製のジグは鉛製のものと比べて、同重量でもかなりの小型化を実現できます。そしてこれによるメリットは非常に多いです。もちろん例外もありますが、鉛製のジグよりも小型化が実現できるタングステン製ジグのほうが圧倒的に有利でしょう。それではタングステン製ジグの具体的なメリットを見ていきます。

キャスティングの飛距離がかなり出る(ショアジギングの場合)

体積が小さくなるということはその分、空気抵抗も小さくなります 。そして空気抵抗が小さくなればなるほどキャスティングの飛距離は稼げます。距離が出るイコール探れる範囲が広がるということなので、その分釣果にも直結するということです。

抵抗が小さいので着底までが早くわかりやすい

メタルジグは着水後、水の抵抗を受けながら沈んでいきます。そのため、体積の小さなタングステン製ジグの場合、受ける水の抵抗も小さくなるので、フォールスピードも速くなるということです。潮の流れや風が強く底を取りにくい場合は、重たいジグに変えていくのが基本ですが、タングステン製ジグなら、より軽く、より小さなジグで底を取ることができるメリットがあります。

シルエットの小さい魚を演出できる

フィッシュイーターは餌となるベイトを求めている時、できるだけ労力を使わずに捕食できる獲物を探します。そして体積の大きな鉛製のジグよりも、小さなタングステン製ジグのほうが楽に捕食できると思われるのです。実際に、鉛製のジグではアタリがまったくないのに、小さなシルエットのタングステンジグに変えた瞬間に、アタリが頻発する、ということは本当によくある話です。

ジャークアクションによるアピールが強い

ジャークアクションイメージ
ジャークアクションイメージ

メタルジグを使ったルアーアクションとして多用される「ジャークアクション」。ロッドをしゃくり上げながらリールを巻いていくことで激しいフラッシングを発生させるルアーアクションですが、鉛製に比べてタングステン製のジグは、より激しいフラッシングを発生させてくれます。ジャークアクションというのはジグを上下にすばやく動かすわけですが、比重の軽い鉛製ジグの場合、フォールスピードが遅いので上下の動きも小さくなってしまいます。一方でタングステンジグの場合は、より大きくキビキビとした上下アクションが可能になるのです。アピールが強い=釣果に繋がりやすい、というのは言うまでもありません。

1日中しゃくり続けても疲れにくい

タングステン製のジグを使うことでシルエットが小さくなるということは水の抵抗を受けにくくなるということです。また、鉛製のメタルジグと比べて、より軽いジグを使えるようになります。しゃくった時の抵抗感も、シルエットが小さいので、鉛製より楽です。そのため1日を通してしゃくり続けた場合、鉛製のジグと比べると疲労度の軽減は明らかでしょう。

タングステンジグのデメリット(欠点)は?

ここまで聞くと「タングステンジグはメリットだらけ」と思われるでしょうが、デメリットもあります。ただし、デメリットはただ1つだけ。

タングステンジグは値段が高い

タングステンは鉛の1.7倍の重さもあり、さらに硬さもダイヤモンドに匹敵するほど。そして鉛が溶ける融点が327.5℃なのに対し、タングステンはなんと3,422℃。これだけ加工にも手間がかかり、レアメタルに分類されたら、どうしても高価になってしまいます。ただし、鉛製のジグと比べて5倍も、10倍も高価になるわけではありません。2倍しないくらいの価格で釣果が何倍にもアップするなら、買わない手はないですよね?

タングステンジグの自作は可能?

結論から言うと、絶対に不可能です。よく鉛製のジグを金型から製作されている人は見かけますが、お伝えしたように、タングステンの融点は3,422℃。いち個人が扱える金属ではありません。素直に購入しましょう。

タングステンジグを使用すべきシーン

基本的にメタルジグを使うシーンであれば、鉛製よりもタングステン製のほうが、圧倒的に有利ではありますが、特にこんなシーンでは、タングステンジグがより強みを発揮できる、というシーンをご紹介します。

より遠くにキャスティングしたい時(ショアジギングの場合)

小さなシルエットで重量もあるので、向かい風の日でもしっかり飛んでいきます。鉛製のジグよりもはるかに空気抵抗が小さいので、より遠くまでキャスティングしたいという時には活躍してくれるはず。というか、ショアジギングの場合、いつだって、より遠くに飛ばしたいですよね。であれば、少し高くたって、釣果には代えられません。タングステンジグを使いましょう!

小型のベイトを捕食している時