たまに発生するとテレビニュースなどでも賑わせる赤潮。この赤潮が起こると、釣りにはどんな影響があるのでしょうか。本記事では釣り人目線で、赤潮の影響を様々な視点から見ていきます。
赤潮とは?
赤潮とは海の色が赤く変わることを言います。数年に1度くらいのペースで日本近海でも起こっていて、ニュースを賑わせています。毒々しい色のため、記憶に残っている人も多いでしょう。ではこの赤潮が起こる原因は、どこにあるのか確認します。
赤潮の原因
赤潮が起こる原因は、海中にプランクトンが大量に発生することです。この赤くなるというのは植物プランクトンが大量に発生しているためで、発生する種類が違えば海の色も変わります。比較的に浅い海で起こることが多く、湾内などの閉鎖的な場所で発生しやすいです。また海だけではなく、琵琶湖などの湖でも発生することがあります。
プランクトンが発生する原因は?
プランクトンが発生する原因は海水の富栄養です。生活排水や工場からの排水に含まれる窒素やリンなどによって、海水の栄養が増してしまい、その結果として気温の上昇とともにプランクトンが爆発的に発生すると考えられています。近年では養殖業の発達によって、その老廃物や死骸による栄養の過剰供給を指摘する研究者もいるそうです。護岸工事によって赤潮が発生するリスクも高まると考えられていて、なにか1つが赤潮の原因であるとは言い切れない状況になっています。
赤潮時は釣れないと言われる理由
赤潮が発生すると魚は釣れないとされます。その理由はシンプルで魚にとっても、赤潮は良くないからです。大量に発生したプランクトンが、魚の呼吸器官であるエラに詰まってしまうなどが原因で、呼吸ができずに死んでしまうからです。そのため赤潮が起こっている間は、一般的に魚が釣れないと言われます。
赤潮が出た時の魚は食べていいの?
基本的に赤潮の発生場所にいる魚介類は食べない方が無難です。特に貝は毒素が濃縮されやすいため、人間にも健康被害がでると指摘されています。また赤潮には人間に対する毒素を持っている、プランクトンもいるため食べない方が無難だと言えるでしょう。しかし一方では酸欠で魚は死んだだけなので、食べても大丈夫とする考えもあります。この点は個人個人で判断をするといいでしょう。ちなみに漁師さんや海辺に住む人の中には、赤潮が発生すると商売にならないため、海面にういてきた魚をとって食べるという話もあります。そのため赤潮が発生されるのを予想される時は、警報や注意報を漁業関係者に注意を呼びかけています。養殖を事業としている方は、赤潮が発生すると全滅する可能性があるため非常に警戒すべき事項だそうです。
赤潮時に爆釣させるコツとは?
赤潮では魚が釣れないとお伝えしました。ただ魚も赤潮が発生した場所に、とどまっているわけではありません。そのため赤潮のある場所では釣れなくとも、少し離れた赤潮を避ける場所では魚が逆に集まってくる可能性が高いのです。結果として赤潮が起こると、爆釣できるというアングラーもいます。ですので近隣の釣り場の情報を確認しておくといいでしょう。爆釣の情報があれば、赤潮の時には必ず釣れるポイントになるかもしれません。
魚が酸欠で海面に浮いてくる
赤潮が起こると、魚は呼吸がしにくくなります。そのため酸欠状態を解消するために、魚は浮かび上がってくるのです。回遊性の魚は他へと移りますが、根魚など海底近くにいる魚は大きく移動をしません。そのため海面に魚が浮いているケースも少なくないのです。そうした魚は弱っているので、釣るよりも素手やタモ網で捕獲した方が早いでしょう。酸欠で死んだ魚であれば、食べることもできます。
海面が回復する場に魚がたまる
赤潮が起こってそれが解消されたあとも、釣りのチャンスです。影響が抜ければ、魚がたまってくるからです。しばらく捕獲されていない場所だけあって、餌もありますので魚はどんどん寄ってきます。こうした魚を対象として、釣りをすると爆釣の可能性が高くなるでしょう。
番外編:赤潮が発生したら夜光虫を見に行こう
赤潮が発生する原因は、既にお伝えしたように植物プランクトンにあります。この植物プランクトンですが、1種類ではありません。様々な種類がいて、その中には夜光虫が存在しています。
つまり赤潮が発生した時には、ふだん見られない砂浜などでも夜光虫が見られる可能性があるのです。事実2017年に鎌倉で発生した赤潮では、大量の夜光虫が発生したことでも話題になりました。確実に夜光虫が見られるわけではありませんが、ふだんよりも高い確率になることは間違いありません。ただ1つ注意したいのはきれいだからといって、手で触れたりしないようにすることです。赤潮で発生するプランクトンの中には、人間にとって毒になる種類もいるため決して海に入ってはいけません。見るだけにとどめておきましょう。
赤潮について解説してみました
植物プランクトンが大量に発生することで起こる赤潮ですが、アングラーにとっては逆にチャンスかもしれません。また夜光虫を見に行くのなら、海に入らないようにしましょう。以上、釣りと赤潮の関係についてでした。「潮」というのは釣りにとって切っても切り離せない大事な関係。潮について詳しく調べたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。