なかなか釣果を上げられない冬や、魚の活性が低い時にも楽しめる「穴釣り」という釣法をご存知でしょうか?釣法といっても難しいことはありません。超シンプルな仕掛けだけど、奥深い「穴釣り」の魅力に迫っていきます。初心者でも簡単に釣れる楽しい釣り方なので、これから釣りを始めたいという方にもぴったりです。
穴釣りとは?
穴釣りとは堤防の脇にあるテトラポットの隙間や、磯の岩場の隙間にいる根魚を主に狙う釣り方です。小さな隙間から仕掛けを落として釣ることから、穴釣りと呼ばれています。根魚は岩場やテトラポットの隙間に身を潜めて、餌を捕食するという習性を持っているため、穴釣りはこの習性を利用した釣り方。奥深くまで仕掛けが入っていく穴を見つけた時は大チャンス。すぐにアタリがくることも多いです。
穴釣りで狙える魚は?
穴釣りで狙える魚としては、根魚が主なターゲットです。カサゴやアイナメなどは、穴釣りで手軽に釣れる魚の代表格でしょう。またハタ類も穴釣りでまれに釣れる人気の魚です。特にキジハタなどの高級魚が釣れることもあるため、好んで穴釣りをする人も少なくありません。他にも狙える魚としてはメバルに、ムラソイなどがいます。また、魚以外にも伊勢海老が釣れてしまうなんてこともある、可能性を秘めた釣り方が「穴釣り」なのです。カサゴやメバル、キジハタの釣り方についてはこちらも参考にしてみてください。
穴釣りに適した時期は?
穴釣りには特に適したシーズンはありません。もちろん厳冬期よりは夏のほうが釣果が上がるでしょうが、どの季節でも楽しめるのが穴釣りの魅力の1つでもあります。基本的に何らかの魚がいれば、釣れる釣り方ですので通年で楽しむことができるでしょう。
穴釣り用仕掛けブラクリとは?
穴釣り用の仕掛けとして、代表的なのがブラクリです。ブラクリとは針とオモリが一体化したシンプルな仕掛けになります。基本的に穴釣りをする場合は、ラインにこのブラクリ仕掛けをつけたら仕掛けが完成。狭い穴の奥にまで届かせることを目的としているため、このような形状になっています。
穴釣りは根掛かりが多い
ブラクリの形状は穴の奥まで仕掛けを落としやすくするのと、根掛かりしにくい作りになっています。しかし、それでも根掛かりしてしまうのが、穴釣りの特徴とも言えるでしょう。そのため穴釣りをするのなら、ブラクリはかなり予備を持っていくことをおすすめします。10個程度用意しておくといいでしょう。市販されているブラクリは2個から3個セットになっていますので、重さを変えて3〜4セットは用意しておいてください。根掛かり対策としてはこちらの記事も参考にしてみてください。
穴釣り仕掛けを自作するのもおもしろい
穴釣りは仕掛けをロストするケースが多い釣り方です。そのため完成品を購入するのではなく、自分で仕掛けを作るという人も少なくありません。仕掛けとしてはシンプルで、中通し重りと針をつないだだけでも大丈夫です。たる重りや丸重りを使って、自作してみるといいでしょう。既製品を購入するよりもコストダウンができます。初心者はブラクリをいくつか購入してみて、ハマれば仕掛けを自作してみるのをおすすめします。
穴釣りで使われる餌は?
最近ではブラクリにワームルアーを使った釣りもありますが、基本的には餌を使うものだと考えておいてください。では穴釣りで良く使われている餌を、いくつか紹介しましょう。
青イソメ
餌釣りをする時の代表格が青イソメです。どんな魚にもアピールしてくれるので、大抵の釣り具店で餌としておいているのもありがたいでしょう。どこでも手に入れることができ、色んな魚にアピールできるため穴釣りをする時にももってこいの餌の1つです。
マムシ(岩虫・岩イソメ・本虫)
マムシというのも虫餌になります。釣り餌でいうマムシとは、蛇のことではなく、イワムシや岩イソメ、本虫などのことです。こちらは青イソメよりも匂いで魚を誘うため、多くの魚にアピールができます。
サバ(アジ・サンマ)の切り身
スーパーなどで手軽に手に入る魚の切り身も、根魚は良く食いついてきます。またガザミなどのカニは、この切り身系の餌を好んでいるためターゲットにするのなら、こちらを選びましょう。魚の切り身を餌とする時は、皮がついている方に針の先端を出すようにしてください。餌が針から外れるリスクを減らすことができます。また事前に切り身を数時間塩漬けにしておくと、アミノ酸が出て、水分も抜けるため、餌持ちも集魚力もアップできます。
イカタン(イカ切身)
イカタンも穴釣りでは、人気のある餌です。餌持ちが良いため、手返し良く釣ることができます。根魚やカニなどにアピールできる餌の1つです。閉店間際のスーパーで値下げされたイカの切り身を狙うと良いでしょう。
キビナゴ
キビナゴは根魚の大好物。釣具店には釣り餌として加工されたものが売られていますが、スーパーで購入したものでも問題ありません。キビナゴも塩漬け加工をすることで、餌持ちがぐっと良くなります。針の付け方ですが、目から一度針を通し、体に針を埋め込むように、2回針にかけると餌持ちが良くなります。キビナゴについては以下の記事で詳しく解説しているのでチェックしてみてください。