自分の好きなポイントに自由に移動できるゴムボートを使った釣りに、興味をお持ちの方も多いことでしょう。しかし、ゴムボート釣りには注意点を含め、いくつか覚えておくべきことがあります。SUPフィッシングやカヤックフィッシングでも共通することですが、浅い知識で海上に出るのは本当に危険です。特に初心者の方は注意点を中心に、しっかりとポイントを覚えておきましょう。ここではゴムボート釣りで知っておきたいことをまとめます。
ゴムボート釣りの魅力
陸から釣るのとは違い、ゴムボートである程度自由に移動しながら釣りを楽しめます。海面との距離も近く、一度経験してしまうと、乗合船とはまた違った魅力を実感されることでしょう。海に出る心地よさと釣りを楽しみたいなら、ゴムボートによる釣りは本当に最適です。ただし、危険なことも、当然多く存在します。
ゴムボート釣りの危険性
魅力の多いゴムボート釣りですが、同時に危険性もあります。大きな船と違い、転覆しやすいなどの問題もあるのは確かです。さらに潮や風の流れに非常に弱く、大きな船からの視認性も低いです。では、ゴムボート釣りを堪能するには、どのような注意点を意識すればいいのか。必要な道具とともに解説していきます。
ゴムボート釣り必要な装備は?
ゴムボート釣りを楽しむには、装備を揃えることも大切です。安全装備を中心に、あると便利な装備まで幅広く紹介していきます。これからゴムボート釣りを始めるという初心者の方は、装備に不足がないように入念に準備をしましょう。
ライフジャケット
ゴムボートの場合、めったにあることではないですが、もし海に落ちてしまったとしたら、ライフジャケットの有無が生死を分ける結果になります。ゴムボート釣りに限りませんが、釣りをする時は必ずライフジャケットを着用しておくように心がけましょう。
パドル
パドルが無いとゴムボートを操作することができません。基本的にはゴムボートとセットで入手することになると思いますが、釣りの際にも必ずセットで持っていくようにします。手で漕いで海を移動することはまずできませんので必須アイテムです。
携帯電話(防水済)
緊急時の連絡をはじめ、釣りに役立つアプリの使用などで携帯電話も便利な装備の1つです。水に濡れても大丈夫なように、防水だけはしっかり済ませておきましょう。今は安くて機能性も高い防水ケースがたくさん出ているので安心して携帯できます。
ホイッスル
転覆事故が起きた時や、遭難した時にホイッスルが役立ちます。海の上では静かなようでも声が届きにくく、遠くの船に存在を知らせる時などホイッスルがあると安心です。安全装備の1つとして用意しておきましょう。
食料・飲み物
数時間くらいの釣りの予定でも、食料と飲み物は十分な量を持っていきます。おにぎりなど食べやすいものや、栄養価の高い食料、スポーツドリンクや水がおすすめです。万が一の遭難にも備えて、食料や飲み物は余裕を持っておきましょう。
ストラップ・リーシュコード
釣り竿を繋いでおくストラップもあると便利です。海に落としてしまうトラブルを防ぐためにも、ストラップも用意しておくのが理想です。高価なものや、落としてしまうと危険なパドルなどは万が一に備えてストラップでつないでおきましょう。
ランディングネット
いわゆるタモ網で、ゴムボート釣りというよりは釣り全般で必要です。柄の長さや網の枠の大きさを吟味しておくと邪魔にもなりません。
プライヤー
針を外したりするために、釣り用のプライヤーも用意しておきましょう。一般的な工具のプライヤーでは使いにくいこともあるため、必ず釣り用のものを入手します。
ナイフ・はさみ
ナイフやはさみもあると役立ちます。魚をしめたり捌く時にも使えますし、ラインが絡んで切るしかないという場合にカットができるナイフやハサミは必需品です。プライヤーについているものも多いです。
アンカー
漂流を防ぐためにもアンカーが欠かせません。アンカーを持たない方もいるようですが、トラブル防止の観点から、持っておいて損はないでしょう。ポイントに付いたらアンカーを下ろし、必ずゴムボートを固定させます。またそこまで流れや風が強くない場合は、水の抵抗でボートをとどまらせておく、パラシュートアンカーというものも便利です。
魚群探知機
魚群探知機があるとポイントを見つけやすくなります。機動性の高いボートフィッシングとの相性は抜群。特に携帯に便利なポータブルタイプの魚探であれば、間違いなく「deeper」がおすすめです。
フラッグ
大きな船からは小さなゴムボートは見えにくいので、存在を知らせるためにフラッグを掲げます。釣りには直接関係しませんが、やはり安全のために用意しておきましょう。
注意すべきポイント
ここからは天候をはじめ、トラブルなど注意すべきポイントを紹介していきます。
風
風が強くなるほど危険性も増すことになります。事前に天気予報をチェックし、さらに沖に出てからも常に風には気を付けましょう。強風が吹くことが予想される日は避けることが大切です。
波
風と同様、波の高さも注意したいポイントです。高波で転覆するなど、重大なトラブルに繋がりやすいので、波の穏やかな日に釣りに出るのが基本中の基本です。
潮の流れ
風や波に気を取られてうっかり忘れてしまいがちなのが潮の流れです。流れが早いとゴムボートが流されてしまい、漕いでも戻れなくなることも。その結果、漂流することになったりもするので流れが早い時は沖に出ないなど対策が求められます。
落水
釣りに夢中になっていると落水する危険もあります。ライフジャケットを着用するのはもちろん、そもそも落水しないよう最新の注意を払いましょう。
遭難
ゴムボート釣りでもっとも恐ろしいのが遭難です。安全装備の多くも遭難しないように必要とされます。万が一遭難した時にもすぐに救助を呼べるよう、万全の準備をしなければなりません。
パドルロスト
パドルロストしてしまうと、ゴムボートを移動させる手段がなくなります。ストラップやリーシュコードでパドルを固定しておくなどし、絶対にロストしないよう気をつけます。スペースに余裕があるなら予備を用意しておくのも1つの方法です。
危険性も考慮してボートフィッシングを楽しもう
ゴムボート釣りは大変楽しいものですが、危険性についても知り、対策することが必要です。思う存分釣りを楽しむためにも、まずは安全対策を万全にしておきましょう。必要な装備やポイントを把握し、事前に準備をしておきます。そうすればゴムボート釣りは魅力的で、楽しいものになるでしょう。出かける前には装備が揃っているから改めて確認し、天気についても入念に調べます。少しでも不安要素があるようなら、別な日にするという勇気も必要です。