万能な釣り餌としてよく使われているキビナゴ。一部の釣り人の間では「キビナゴは釣り餌として最強」と豪語する人もいるほど。たしかによく釣れる餌であることは事実です。そこで本記事ではキビナゴを餌にした釣りについて、基礎的な部分から考えてみます。
キビナゴ餌の値段は?
キビナゴは釣り具店などでも餌として、販売されています。
ただ近所のスーパーなどでも、かんたんに購入できるでしょう。地域によって値段は多少違うでしょうが、だいたい1パックの値段は200円ほど。もちろん餌として使う場合は、刺身ではなく、まるごと売っているのを選びます。自分が食べるようではないので、閉店間際の半額セールを狙ってコスパよく仕入れてみてください。
スーパーで買う時はひと手間かけて餌持ちアップ
釣具店で購入する餌用のキビナゴは、もともと餌持ちをよくするように加工されています。そのため、すぐに使うことができるでしょう。しかし、スーパーで売られているものは水分を多く含んでいるため、身も崩れやすく、餌持ちがよくありません。そこで前日に塩に漬けておいて水分を抜いておきましょう。1時間ほどで十分水分は抜けます。あとは洗って拭けば餌持ち抜群の万能餌が完成です。
キビナゴで釣れる魚は?
キビナゴを餌にした時に狙える魚種はかなり豊富。これもキビナゴが餌として選ばれやすい理由の1つでしょう。そのため五目釣りをしても非常に楽しめる餌です。では具体的にキビナゴを餌に使うとどんな魚が釣れるのか、解説していきます。
太刀魚(タチウオ)
キビナゴの餌釣りとして代表的なのがタチウオのテンヤ釣りです。釣り具店で売れられているキビナゴも、タチウオの餌というイメージを持つ人が多いでしょう。タチウオの餌として歴史も実績もあるため、タチウオ狙いの場合は何も考えずにキビナゴを使う人がほとんどです。
タチウオをルアーで釣りたい方はこちらも参考にしてみてください。
カサゴ・メバル
カサゴやメバルは、そこまで大型にならない魚ですが、キビナゴは大好物。大きな口で躊躇なく食ってきます。投げ釣りや胴付き仕掛けでもいいですし、手軽にブラクリ仕掛けの穴釣りをしてもいいです。基本的には餌を足下に落とすような形で、そこにカサゴがいればすかさず食ってきます。食いが渋い時はチョンチョンとアピールする程度で初心者でも簡単に釣ることができるでしょう。
アジ
アジはサビキや小さなワームを使ったアジングのイメージを持たれる方も多いでしょう。しかし、大きめのアジを狙う一部の人の間では、キビナゴ餌は大人気。大型のアジとなると、キビナゴしか食ってこないという人もいるほどです。大型のアジは脂がのっていてとても美味しく食べることができるので、ぜひキビナゴを使ったアジ釣りも挑戦してみてください。アジングについて興味をお持ちの方は、こちらもご覧ください。
真鯛(マダイ)
マダイを狙う時に使われるのはオキアミが一般的でしょう。ただあまり有名ではないのですが、キビナゴを餌としてマダイを釣ることもできます。乗っ込みの時期などは、産卵前でよく食いついてきますので、安いキビナゴでマダイを狙うのもいいでしょう。小さいマダイでも問題なく食ってくるので、時期には関係なく使える餌です。
ヒラメ・マゴチ
ヒラメやマゴチといった魚もキビナゴで釣れます。フラットフィッシュと呼ばれる海底にいる魚のため、当然底取りが重要です。さらにただ放置しているだけでは、食いついてきません。ルアーを扱うように、アクションさせて、生きているキビナゴを演じてアピールしてください。フラットフィッシュと相性の良いルアーアクションは、こちらの記事で紹介しているワインド釣法を参考にしてみてください。
ハタ系全般
根魚の中でも高級魚ハタ系もキビナゴで釣れる魚。特にキジハタは高級魚として知られていて、キビナゴにも貪欲に食いついてきます。ハタ系の根魚は生き餌を使って飲ませ釣りをすることも多いので、キビナゴも生きているようにアクションするのがコツです。
イカ系
ショアからの投げ釣りをしていると、イカも良くかかります。キビナゴはイカの好む小型の魚ですので、アオリイカやコウイカ、ヤリイカなど、どんなイカでも釣れる万能餌です。エギにキビナゴをくくりつける邪道エギというのまで売られているほど。スッテにキビナゴをつけてウキ釣りをするヤリイカ釣りも人気の釣法です。ヤリイカの具体的な釣り方はこちらを参考にしてみてください。
キビナゴ餌の仕掛けは?
では次にキビナゴを餌とした時の仕掛けを紹介していきます。シンプルな釣りが多いため、初心者でも手軽にできるので、ぜひ試してみてください。
ジグヘッド
特に初心者におすすめしたいのは、ジグヘッドを使ったものです。ジグヘッドにキビナゴをつけて、釣る方法になります。ジグヘッドには本来ワームをつけるのが一般的。しかし、ワームよりもキビナゴをつけたほうが釣果に結びつきやすいのは当然のこと。餌釣りとルアー釣りの良いとこ取りなこの釣り方は、ハイブリッド釣法とも呼ばれ、初心者でも扱いやすいためおすすめです。
ブラクリ
根魚を狙う時におすすめなのがブラクリです。重りの直ぐ下に針がついている仕掛けのことで、ここにキビナゴをつけて足下に落とします。テトラや磯場など根魚いそうな場所で使える釣りで、仕掛けもシンプルなため初心者でもかんたんに楽しめるでしょう。
オモリとチヌばりのシンプル仕掛け
キビナゴを使った仕掛けは、重りを使っただけのものでも十分です。ラインに重りをつけ、その先にチヌ針でキビナゴを刺して使います。浮かせたい時はウキをつけて、中層にいる魚を狙いましょう。イカを狙う時は針を専用のテンヤに変えればOKです。
ぶっこみ仕掛け
ぶっこみ仕掛けはウキを使わずに、重りとクッションゴム、よりもどしと針で構成された仕掛けです。初めての人は自作せずに、市販されている仕掛けを使うと便利でしょう。一般的にはイソメなどを使いますが、キビナゴを使っても大丈夫です。ショアから比較的に近いポイントを狙う時に、よく使われる仕掛けだと言えるでしょう。
キビナゴ餌を使った釣り方のコツ・アクション方法
最後にキビナゴの餌釣りのコツを紹介します。キビナゴは死んでいるものを塩漬けにして使うのが一般的であるため、いかに生きているように見せるのかがポイントです。もちろん放置しておいても釣れる魚はいますが、釣果アップのためには色々とアクション方法を試してみましょう。
生きてるように見せる
餌のキビナゴを生きているように見せるには、ルアーフィッシングと同様にロッドアクションが重要となります。リフト&フォールを使ったり、軽くしゃくるなどのアクションを入れてみてください。またドリフト釣法といって潮に乗せて餌を流す釣り方も、よく使われています。大型の魚は潮に流される魚を待ち構えていますので、大物狙いの時はドリフト釣法がおすすめです。
キビナゴの餌釣りについて紹介しました
様々な魚種の魚を釣ることができるため、好んでキビナゴを餌にする人もいるほどです。また値段が比較的に安価であるというのも、大きなポイントでしょう。ぜひ本記事を参考に、自分でキビナゴを加工して、大きな魚の釣果へとつなげていただければ幸いです。