1990年以前は釣り糸といえばナイロンラインでした。しかし1990年以降、日本を皮切りに一気に広まったPEライン。最近の釣りでは、ほとんどの釣り場でPEラインが使用されるようになったと言えます。しかし選び方を間違えてしまうとラインが切れたり、トラブルの多いラインであることも確か。ライントラブルを避けるためにも、釣り場やターゲットに合わせて正しいPEラインを選ぶ必要があります。そこで本記事では、PEラインの特徴から選びかたをお伝えしていきたいと思います。
PEラインの特徴
PEラインの最大の特徴は、引っ張られる力に対する強度に優れているという点なので、大物を釣る時でも安心して使用できます。ライン自体の重量が軽いため、遠投を行う時でも飛距離の低下を防ぎ、水中では潮目と合わせてゆっくりと動いてくれます。伸縮性があまりないため、魚がヒットした時の衝撃がそのまま手元に伝わってくるので、釣りがより一層楽しくなります。その半面、岩場などへの擦れには弱いです。耐摩耗性の低さはデメリットになるでしょう。
太さの表記のしかたは2パターン
PEラインの表記方法は、大きく分けてポンドと号数という2種類あります。表記方法を正しく理解できていないと、PEラインの選択ができないので、最低限どのように計算するのか覚えておきましょう。
ポンドと号数の変換方法
PEラインの表記を見ていると、号数とポンド(lb)表記があるので、迷ってしまう方もいるでしょう。簡単な号数表記をポンド表記に返還するための計算式を紹介します。基本的に、PEラインであれば号数に10をかければOKです。ナイロンやフロロカーボンの場合は号数に4を掛けるとポンド表記になります。例えば、2号のナイロンラインであれば、ポンド表記にするためには4倍にした8lbとなります。
PEラインの基本的な選び方
PEラインの選び方は、魚種や釣りの方法などによって決まってきます。魚種や釣り方に合わせて、どのようにPEラインを選べば良いのか解説していきますので、参考にされてください。
狙う魚種の重さで決めよう
PEラインの表記では、ポンドが使われるため、日本ではさらにグラムへの変換が必要になります。ポンドはおおよそ450gになるため、狙っている魚種の重さに合わせてPEラインを選ぶようにしましょう。仮に8lbラインということであれば、約3,600gつまり3.6kg以上になると切れるという意味になります。より具体的に言うなら、3.6kgまでは耐えられるものの、3.6kg以上はほぼ間違いなく切れるという意味です。ラインの太さで判断するのではなく、必ず数字を確認するようにしてください。
ショックリーダーもお忘れなく
そして、メインラインをPEラインにする場合は、フロロカーボンのリーダーを入れる必要があるのでお忘れなく。理由はお伝えしたように、PEラインは擦れに弱いからです。取り込み時に岩場に擦れたらすぐに切れてしまうでしょう。だからこそ、擦れに強いフロロカーボンなどのラインをショックリーダーとして入れておきましょう。
ショアジギングの場合
ショアジギングで重要視されるのはキャスティング時の飛距離です。そのため、使用するPEラインは、一般的に細いものを使用することが多く、0.8号から2号くらいになります。ラインが太くなってしまうと、空気抵抗を受けて飛距離が少なくなってしまうので、細いラインを選択しましょう。PEラインは、4本綴り、8本綴り、16本綴りと編み込む糸の本数が変わり、16本綴りが最高級になり、号数は低くても強度が高くなります。